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四人囃子の76年作。ソニー・ミュージック・オンライン限定販売の紙ジャケ。本作をジャパニーズロックの名盤と評価する声もあるが、ワタシはそうは思わない。あまりに内容がとっ散らかっているからだ。オリジナルの解説書にはスタジオの時間が300時間を越えたことが誇らしげに書かれているが、それは裏を返せば事前に整理がされておらず、スタジオに入ってから思いつくままにゴチャゴチャやったということだろう。しかしそれだけに込められた熱量の多さは唯一無二で、個人的にとても愛着があるアルバム。ビートルズの『マジカル・ミステリー・ツアー』収録の小品インスト(1)「フライング」のピンク・フロイド風カバーでスタート。(2)「カーニバルがやって来るぞ」はイキそでイカないロックナンバー。(3)「なすのちゃわんやき」は変拍子のプログレッシヴ・ロック・インスト。(4)「空と海の間」は夏向け爽やか路線で、ギターソロにはフュージョン的な感覚も有るが、途中に前後と全く無関係なピンク・フロイド的パートが挿入される展開が謎。(5)「泳ぐなネッシー」は17分近い大曲。森園の代表曲となったインストの(6)「レディ・ヴァイオレッタ」はメロウな黎明期J-フュージョン。ピンク・フロイドに例えられた四人囃子だが、伝えたいメッセージを持ち合わせていないので歌詞が全く無意味なのが彼らと違うところ。★★★☆
2018.12.10 ソニーミュージックショップ 新品紙ジャケBSCD2 2,700円 定価