チョコレート・ジャム・カンパニーは、ウェザー・リポートやサンタナでドラムを叩いていたレオン・チャンクラーが二人のボーカリストと組んだユニットで、2枚のアルバムを残している。これは79年のファーストで、プレミア付きの廃盤だがHMVのアウトレットで3割引きで売っていた。アル・マッケイとデヴィッドTウォーカーのツインギターという売り文句に惹かれて、リアルタイムで私はこのLPを買ったのだが、当時の私はフュージョン少年で、黒人音楽は聴いていなかったので即手放した。というのもこのアルバムは全曲ボーカル入りで、総じてEW&F路線を狙ったゴージャスなダンス・アルバム。スピード感あふれる威勢の良いダンスナンバーの(1)「Feeling」はその典型。他の曲も悪くないが、EW&F「セプテンバー」のようなポップな(3)「This Time」が圧倒的に素晴らしく、この1曲のために「買い!」と言っても良いほどだ。16分に及ぶ(6)「チョコレートジャム組曲」はチャンクラーのバーサタイルな才能を見せようとして、曲調がとっ散らかってしまいこのアルバムの弱点。そのせいか「USブラック・ディスク・ガイド」に選出されたのはセカンドの方。★★★☆
2011.12.7 HMV 国内新品 1,320円 30%引き